クレイドゥ・ザ・スカイ

森博嗣さんの「スカイ・クロラ」シリーズを最後まで読みきりました。

そして混乱。

おおー、そういうことですか!?と非常に混乱。

とにかく、この作品から自信を持って「これがシナリオです」と言えるものは分かりません。非常にトリッキーな展開で作品が作られています。2、3個のシナリオは考え付きますが、どれもいまいちしっくり来ません。うーん、やっぱり凄いよ、森さんは。

一番混乱するのは「スカイ・クロラ」の草薙水素とカンナミユーヒチって誰?っていう点です。クレイドゥ・ザ・スカイのおかげで、誰が誰になったのかよく分かりません。
記憶が混濁し、自分のことと他人のこと、最近のことと昔のことが入り交じってしまう「僕」。どれを自分の記憶として選択するかによって、自分が何者なのかという意識まで変わってしまい、もはや「僕」が誰だったのかもわからなくなってしまいます。


作品全体を通して綴られる事実と意図的に隠されている事実。

そして、登場人物達によって次々と重ねられる嘘と真実。


どれを真実と受け取るのかによって、何とでも取れてしまうような気がします。でも、森さんのことだから、ある選択肢以外は全部矛盾するように作られているような気もします。

でも、


誰だか知らないけど、誰だって関係ない。


そんな気分にさせる不思議な作品に仕上がりました。森さんなら何かやってくれるかと思いましたが、やはり凄いとしか言いようがありません。


それにしても、これ、映像化は不可能っていうのも頷けます。